なぜブログ名を「寅ちゃん」にしたのか?
このブログを「寅ちゃんブログ」と名づけたのは、私の原点とも言える映画『男はつらいよ』に深く影響されているからです。昭和から平成、令和に至るまで、あの作品の持つ人情味とユーモアは、多くの日本人の心をつかみ続けてきました。
我が家では、毎年正月と夏休みになると必ずテレビで「男はつらいよ」が流れていました。父が大の寅さんファンで、物心つく前から私は一緒にその映画を見ていたのです。最初はよくわからず見ていましたが、大人になるにつれ、あの世界観の奥深さが心に染みるようになっていきました。
「男はつらいよ」ってどんな映画?
『男はつらいよ』は、1969年から1995年まで全48作が公開された国民的映画シリーズです。主人公・車寅次郎、通称「寅さん」は、フーテン(風来坊)の旅人で、全国を渡り歩きながら商売をしたり、人助けをしたり、時に恋に落ちたりします。しかし毎回恋は実らず、故郷・柴又に戻ってくるというお決まりのパターンが魅力でもあります。
演じたのは俳優・渥美清さん。相手役となる“マドンナ”には毎回異なる女優が登場し、吉永小百合さん、竹下景子さん、浅丘ルリ子さんなど、時代を代表する名女優たちが出演しました。妹さくら役の倍賞千恵子さんも欠かせない存在です。
この作品が愛された理由のひとつは、寅さんの「不器用さ」と「優しさ」にあります。現実社会ではなかなか表に出せない情や思いを、寅さんは堂々と体現してくれる。そして、失敗しても懲りずにまた旅に出る。人生の不器用さや、どうにもならなさを肯定してくれる存在だったのです。
父との思い出、そして私自身の旅
私の父は顔もどこか渥美清さんに似ており、親戚や友人にもよく「寅さんに似てるな」と言われていました。厳しくも優しい父でしたが、寅さんのような生き方に憧れていたのかもしれません。
私自身、ブラック企業で働いていた頃、心が折れそうになるとDVDで「男はつらいよ」を見返していました。現実逃避と言えばそれまでですが、寅さんの言葉に何度も励まされました。「人間、欲をかいちゃいけないよ」「つらいことがあったら、旅に出な」――そんな台詞の数々が、人生のヒントになっていたのです。
後にスタートアップ企業の営業職へと転職し、3人しかいない営業チームで全国を飛び回る日々が始まりました。まさに寅さんのような「旅と出会い」の連続。一件一件の商談に全力を注ぎ、時には笑い、時には失敗もしました。でも、心から好きだと思える商材を売る楽しさがそこにはありました。
だから「寅ちゃんブログ」なのです
このブログには、寅さんのように「人との縁を大切にし、旅のように人生を楽しむ」という想いが込められています。私もまた、皆さんと出会い、語り合い、共に歩んでいけるようなブログにしていきたい。そんな気持ちで「寅ちゃん」と名づけました。
人生は、計画通りにはいかないもの。だけど、失敗も寄り道も含めて“旅”なんです。寅さんのように、笑って、泣いて、また次の町へ。ブログを通じて、そんな旅の一部を皆さんと分かち合えたら嬉しいです。
最後に一言。
人生って、ほんと、男はつらいよ。でも、それが面白い。