肺に穴があく…それが「気胸(ききょう)」

みなさん、「気胸(ききょう)」ってご存じですか?
肺に穴があいて、空気が漏れてしまい、呼吸ができなくなるという症状です。
医療ドラマなどでたまに登場しますが、私は実際に20代でこの病気になりました。

突然の息苦しさ…最初はただの疲れだと思っていた

ある日、会社で働いていたときのこと。
突然、息がしにくくなり、立っていられないほどの苦しさに襲われました。
当時の私は、いわゆる「社畜」でした。仕事の激務に疲れ果て、点滴を打ちながら働くのが日常。
その日も「疲れが溜まっただけだろう」と思い、小さなクリニックで点滴を打ったのですが…
どんどん息苦しさは増していき、これはただ事じゃないと気づきました。

救急車ではなく車で病院へ…ここが大きな失敗

会社の上司が車で病院まで送ってくれました。
ありがたいことではありますが、病院に着くと長蛇の列…。
意識はもう朦朧としていて、後から医師に「救急車を呼ぶべきだった」と言われました。
診察の結果、「気胸」だとわかり、即処置。肺に針を刺して空気を抜く処置を受けました。

お金のない若手社員に個室入院…退院を叫ぶ

当然のように入院となったのですが、空いていたのはなんと個室だけ。
1泊あたり15,000円の追加費用がかかるとのこと。
当時の私は、金銭的にも本当にギリギリの生活。
朦朧とした意識の中で「退院します!!」と叫んでいた記憶があります。
本当に保険に入っておけばよかったと心底思いました。

ブラック企業の代償は、身体に現れる

私はもともと体育会系で、体もがっしりしていたため、医師からも気胸は疑われませんでした。
でもそれを上回るほどのストレスと労働環境が、身体を蝕んでいたんだと思います。
月の残業は100時間以上、土日も電話がかかってくる。
数字がすべて。ノルマと上司の叱責の日々でした。

あの頃は「転職」なんて考えもしなかった

今でこそ転職サイトやエージェントが充実していて、選択肢はたくさんありますが、
当時はまだ「一つの会社で頑張るべき」という空気が強かった時代。
「転職は逃げだ」と言われることもありました。
でもね、自分の体を壊してまで得るものなんて、何もありません。

転職は「逃げ」ではなく「選択肢」

今の時代、自分の体と心を守るための選択としての「転職」は全くもって普通です。
むしろ、より自分らしく働ける環境を選ぶことこそ、大人の判断だと私は思います。

まとめ:健康はすべての土台

気胸になってから、私は「自分の体と心を一番に守る」ことを意識するようになりました。
転職は決してネガティブなものではありません。
今が苦しいなら、転職も含めて動き出していいんです。
みなさんの選択が、今より少しでも幸せになるものであることを願っています。


寅ちゃんのひとこと:
あのときの自分に「もっと早く逃げていいんだよ」と伝えたいです。
今の時代は、情報も手段もある。転職も、保険も、健康も、きちんと整えて生きていこう。


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